ビルバオからサン・セバスティアンへ移動。バスク語ではドノスティアと言う。駅や標識はまずドノスティアと出ているので、ドノスティアと書くことにした。
喉が痛いので11時過ぎまでホテルで身体を休める。ビルバオ市内をぐるっとまわるEusko Tranという路面電車に乗る。1ユーロ。有名なグッゲンハイム美術館を窓越しに見た。バスク鉄道(Eusko Tren)のアチューリ駅の一つ前で降り、旧市街を少し歩いた。地図で観るより小さい。
仮装した子どもたちが多いなぁと思ったら、カーニバルのようだ。広場が飾られていて、音楽が演奏されていた。一人二役、片手で太鼓、片手で縦笛というユニークな演奏で軽快な音楽が流れる。多くの男性はバスク帽子をかぶっている。
アチューリ駅は分かりにくく、そばでうろうろしていたら犬を連れた青年が話しかけてくれた。スペイン語っぽいが…「エスタシオン(駅)、アチューリ、エウスコトレン(バスク鉄道)」と単語を並べたら指さして教えてくれた。なんとすぐ後ろ。駅でも切符を買おうと自販機の前で考えていたら、青年が声をかけてくれた。英語?と聞いたら、フランス語と言われる。駅員さんを呼んでくれ、無事ドノスティア行きの切符購入。
出発まで間があるので向かいのカフェに入り、サンドイッチと紅茶。コーヒーとミルクをカフェレーチェと言うところを間違えてラテと言ってしまい、そしたら紅茶(テ)が出てきた。「一つ」「お願いします」「いくらですか」「はい・いいえ」「ありがとう」の単語だけで何とか乗り切っている。数はゆっくり言って貰えば分かる感じ。ポルトガル語とイタリア語が混ざってるような。
バスク鉄道。12:57発、ドノスティア着は15:39。長旅だ。
こんなに長く乗っているやつはいなかった…。
iPodでラヴェルを聴きながら車窓を見る。ラヴェルはフランス側のバスクで生まれた。母方はスペインらしい。車窓からは、赤茶けた工業地帯、羊や牛、馬が草を食んでいるところ、ふるーい家が並んでいる街などいろいろな景色が見えた。家のベランダには洗濯物がはためいている。欧米では景観を気にして干さないところもあるわけだが、ぱたぱたしている洗濯物に日本との共通点を感じてしまった。